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医療法人 正進会

丸善クリニック | 血尿・尿潜血

血尿・尿潜血

血尿・尿潜血とは?

尿に赤血球が混じることをいいます。赤っぽい尿や黒っぽい尿、血の塊が混じる尿等、見た目で血液が混じっていることがわかるもの(肉眼的血尿※いわゆる血尿)と、試験紙を使って赤血球の有無を判断するもの(顕微鏡的血尿※尿潜血)があります。尿の沈殿物を顕微鏡で観察し、一視野に5個以上の赤血球が認められる場合に「血尿」という判断になります。

検診等で初めて血尿を指摘される方は、殆どが後者の顕微鏡的血尿【尿潜血】です。

血尿・尿潜血の原因は?

血尿がみられるということは尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)のどこかに出血巣(血が出ているところ)があるということです。

原因としては、以下のようなものがあります。

1. 泌尿器系の腫瘍
腎臓、尿管、膀胱、尿道に腫瘍ができていて、それが無症侯性血尿の原因になっていることがあります。良性腫瘍と悪性腫瘍がありますが、悪性腫瘍が尿潜血の2~3%にみつかります。40歳以上のがん年齢になってから尿潜血を指摘された場合は精密検査が必要です。
2. 尿路結石
腎臓、尿管、膀胱に結石があって、他の自覚症状がなくても血尿の原因になっていることがあります。
3. 尿路の炎症
膀胱炎、腎盂炎などの尿路感染症も血尿の原因になります。
4. 内科的腎疾患
慢性糸球体腎炎などが血尿の原因となっていることがあります。この場合、蛋白尿を伴うことが多く、腎臓の機能が将来悪化する可能性があります。

血尿・尿潜血の検査法

血尿は原因がわからないものもありますが、後述の検査を行っても原因がはっきりしない場合、将来重大な疾患になることはとても少ない為、定期的な検査を受けていればまず心配は不要です。

血尿の原因を調べる検査には以下のような方法があります。

1. 尿検査
尿の中に赤血球以外の異常がないかを調べます。
2. 尿細胞診
尿の中に悪性腫瘍の疑いがある細胞が出ていないかどうかを調べます。比較的精密度が低い検査の為、日を置いて数回(少なくとも3回程度)検査する必要があります。
3. 採血
尿に蛋白が出ている場合、腎臓の働きや体の免疫状態などを調べます。
4. X線検査(レントゲン)
単純撮影で尿路結石の有無を調べます。更に必要なら排泄性腎盂造影といって、造影剤を静脈に注射(点滴)して尿の通り道の中全体を観察できる検査やCTを行います。
5. 内視鏡検査

膀胱の内部を内視鏡を使って実際にがん、結石、炎症、憩室の有無などを調べます。尿の出口から内視鏡を挿入するので、局所的な粘膜麻酔をしてから検査を行いますが、40歳以上のがん年齢に達している方は、検査を受けることをおすすめします。

上記はあくまでも一般的な検査の例で、個人個人の症状等によって、必要な検査が異なります。詳しくは直接医師に相談して下さい。